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体内時計がずれると健康を損ねる

 そもそも時差ボケとは、体内時計と生活時間との間にズレが生じ、眠気や食欲不振、集中力低下などの体調不良を招くこと。時差の大きい国への旅行や出張には付きものだが、日常生活の中でも十分起こり得る。その原因が睡眠時間の乱れというわけだ。

 典型的なのが、夜勤などのシフトワーク(交代勤務)だ。これまでの研究で、シフトワーカーでは睡眠障害だけでなく、がんや肥満、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、狭心症などの虚血性心疾患、うつ病などのリスクが高まることが分かっている。これも体内時計のズレが大きな原因といわれている。

 「例えば、がんの場合、シフトワーク自体に発がん性があるとみなされています。WHO(世界保健機関)の下部組織である国際がん研究機関(IARC)が発がんリスクのランク分けをしていますが、シフトワークは上から2番目のグループ2Aに位置付けられています。これは『人に対する発がん性が考えられる』というものです」(福田教授)。また、社会的時差ボケが進むほど、肥満の指標になるBMIが高くなり、この傾向は特に太った人ほど顕著だったという報告もある。

 

2016/3/2 日経BPネット 「週末朝寝坊が体調不良を招く」より

 

 

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